好奇心は猫を殺す

10/13
前へ
/333ページ
次へ
 そしてある日、私と千香は一人の男を尾行した。もちろん、中学生が行うような尾行である。すぐに相手にばれてしまうのは自明のことだった。そして、ばれたらそのまま逃げるだけで普通は追いかけてはこない。いつもはそれですんでいたのだ。ところが、その時尾行した男性は普通ではなかった。その男は当時周囲を騒がせていた放火犯だったらしい。そして私たちがそれを知ったのは、病院のベッドの上だった。
/333ページ

最初のコメントを投稿しよう!

332人が本棚に入れています
本棚に追加