おばあちゃん

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乱菊「あっ、ここにいた」 日番谷「松本!」 雛森「乱菊さん!」 乱菊が入り口から顔を覗かせていた。 乱菊「隊長が仕事中にいなくなるなんて変だと思って…捜してたんですよ」 中へ入りながら話す乱菊。 それを聞いた祖母が驚いた顔で日番谷を見た。 祖母「おや…仕事中だったのかい?無理して来なくてもよかったんだよ?」 日番谷「いいんだよ、雛森からばあちゃんが倒れたって聞いて…そのままじゃ仕事もはかどらなかっただろうし」 乱菊「……!」 今の日番谷の言葉で事情が分かった乱菊は、持っていた紙袋に手を入れた。 そのまま日番谷に取り出した物を差し出す。 乱菊「隊長、これ」 日番谷「!」 乱菊が持っていた物は日番谷の好物である一袋の甘納豆だった。 日番谷「松本…どうしたんだこれは…」 乱菊「最近隊長忙しかったみたいだから…ちょっと疲れてるかなぁと思って。さっき買いに行ってたんですよ」 日番谷(昼間いなかったのはそれでか…) 日番谷は乱菊からの甘納豆を素直に受け取った。 日番谷「悪いな、気ぃ遣わせて」 乱菊「いえいえ~隊長いっつもあたしの分まで頑張ってくれてますから!」 日番谷「そうだな。………ってちょっと待て!!」 今の今まで穏やかだった日番谷の顔が豹変した。 日番谷「お前俺に仕事やらせてる意識があるならその分を自分でやれ!!」 乱菊「ええ、だから今からやりますよ」 日番谷「…は?」 乱菊「今日隊長がやっていた仕事の中で隊長じゃなくてもやれる仕事はあたしが今日中にやりますから」 乱菊は自信満々の笑顔で日番谷に言った。 雛森「乱菊さん珍しいですね」 乱菊「まぁね!こういう事情があるならなおさらよ。今日あたしが仕事減らしておけば、隊長も明日改めて仕事して間に合いますよ」 日番谷「何言ってんだ、俺もすぐ帰って仕事するぞ」 乱菊「えー?そんなこと言わずに!せっかく甘納豆買ったんだから、雛森とおばあちゃんと3人で食べてくださいよ!」 日番谷「しかしな…」 ためらう日番谷の言葉を聞かず乱菊は外に出ようと草鞋を履いた。
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