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少年が説明をして、俺はキョトンとした。
「そ…うなの?じゃあなんで覆い被さって…」
「お前が唸ってたから…風邪とか引かれるの面倒だったから顔色を見てたらいつの間にかあんな格好に…」
「「本当にぃ~~」」
疑いの眼差しで、俺と雅也さんは少年を見ていた。
少年は、言い返す体力を無駄にしたくないから黙る事にした。
そして俺は、昨日の話を思い出して玄関に置いてあるスコップを持ってきた。
「……湊くん、何かなそれ?」
「いやさ、さっさと4つの妖刀を封印して平和に暮らしたいなーって思ってさ」
「湊くん、まさか祠を発掘する気かな?」
「コイツ、バカだろ」
「へ?」
なんで2人してため息してるんだよ。
俺…なんか変な事言った?
それにまたバカって言ったな~?
本当にバカになったらどうすんだよ!
すると雅也さんが申し訳なさそうにした。
「ワシが湊くんに説明不足だったのが悪かったね、湊くんはまだ姫君にはなって居ないんだ」
「……なってないって…分かりやすく説明して下さい」
「姫君になるには神々の儀式をする必要がある」
そう言ったのは少年。
「神々の儀式には、守護者が必要になる」
そう言ったのは雅也さん。
「……守護者?」
「姫君を守護する者、此処にいる佐久間祐(サクマ ユウ)も守護者だ」
雅也さんは、少年を指差した。
俺は少年を見た。
「……お前って」
「何だよ、今更俺の凄さが分かったか?」
「………佐久間祐って名前だったんだな」
なんか今更だが、ずっと少年って思ってたよ。
そして心の中で「変な名前…ププッ」って笑ってたぜ!
しかも、何気に俺の名前呼び捨てだしな。
ま、良いけど……(俺も他人行儀なの嫌いだし…)
「佐久間が守護者なら早速儀式上げようぜ!」
「それは無理だ」
いきなり即答ですか……。
「俺の力だけじゃ、雪村家のような力の強い奴の力は支えきれない」
俺ん家って最強?
「じゃあ、どうすんだよ」
「守護者の名家を集めるのだ」
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