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……って事はまた学校通わせてくれるのか!?
俺はダンボールをウキウキの気分で開けると……。
「俺の学校の制服じゃない?」
「……ああ、それは俺の学校の制服だ…お前も明日から通うんだよ」
マジですか?マジですよね?………最悪だぁ~~~~。
変態佐久間と同じ学校なんて……。
ムンク顔の俺に必死にフォローする雅也さん。
「湊くん、見知った人が居れば学校も楽しくなるよ?」
「いや、むしろ誰も俺の事知らない方が……」
「それに、守護者らしき奴が俺の学校に何人か居る……早く平和にしたいなら努力しろ」
また、俺に拒否権はないんですね。
いちよう居候ですしね、ハハハ………ハァ。
沈んでる俺に、雅也さんは言った。
「湊くん、守護者が覚醒するまで姫君だと言う事は内緒にしてないとダメだからね」
「何でですか?」
もう、何もかも諦めモードで聞いた。
「守護者が自分で自分の力に目覚めないと意味がないからだよ」
「……覚醒の仕方は?」
「その時になったら話すよ」
なんか勿体ぶってる。
その場で言ってくれないと不安だよぅ~。
そして思いついたように雅也さんは、箸をテーブルに置いた。
「まずは祐、明日に備えて学校案内してあげなさい」
「……いや、俺一人で大丈夫…」
「森の中で迷子になってた奴の言葉じゃねぇな」
うっ……そんな過去の事なんて忘れたっての!
まだ食事中だけど、善は急げだな!
まだ笑ってる佐久間を置いて俺は家を出て止まった。
後ろからのんびりやってきた佐久間に俺はしがみついた。
「んだよ、ウザイ邪魔暑苦しい鬱陶しい」
「………お前、姫君に対して酷い暴言だな」
「お前まだ姫君じゃねーだろ、それで…何だよ」
本当にウザそうに目を細める佐久間を見て、目を逸らした。
「…あの……地獄のなんとかって言う奴がまた出てくるんじゃないのか?」
「……地獄の門番か?」
俺は顔をブンブン振った。
それはもう顔がもげる程に……。
そして佐久間はため息。
「昨日森に居た奴ら全て倒したからしばらくは出てこない」
なーんだ、出てこないか……ひとまずホッとした。
「分かったら離れろ……今朝のお前みたいに蹴飛ばすぞ」
何だよ、根に持ってんのかよネチネチ引きずりやがって……。
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