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「須賀って名前、嫌いなんだけど…」
青山は、あまり変わらない変化だが微かに笑った。
須賀は、自分の苗字が嫌いなのか不機嫌になっていた。
「じゃあ、俺はなんて言えば…」
「祐介って呼べよ、コイツも秀一ってさ!」
「呼んで?」
なんか2人して名前呼べコールをされると……これは、期待に応えるしかないなぁ~。
「それじゃあ、祐介と秀一って呼ぶな!」
「おう、それにしても部外者だと思ってたのに、此処の生徒だったんだな」
「ああ、今日から転校してきたんだ」
祐介は「へぇ~」って納得してたみたいで秀一も納得したらしく頷いていた。
すると、秀一は何かに気付いて首を傾げた。
「湊……ネクタイ」
「あ……忘れてた、付けなきゃダメ?」
「いや……そんなに規則は厳しくないんだけど…」
秀一は、俺の持ってたネクタイを取り結んだ。
「サンキュー」
何だろう、隣の佐久間がかなり怖い顔して見てるのだけれど……。
「じゃあ湊、また後で」
「おう、またな!」
俺と同じ学校なのがかなり嬉しかったらしく、王子の微笑をみせていた。
普段は見せない笑顔なので、道行く同級生達(女子限定)は皆メロメロになって倒れてく…。
そして、世界は破滅した。
いや、破滅してたまるかー!!
心のなかで叫んでいると、佐久間が話しかけてきた。
「湊、お前…須賀と青山と知り合いなのか?」
「ああ、昨日な!」
「……ふーん」
なんだ?その人をバカにした態度は……。
これでも名家、雪村家の子供なんだぞっ!!(あんまり自覚ないけど…)
すると、佐久間はふと普段は見せなさそうな暗い顔をした。
「湊、アイツ等には呼び捨てで俺は苗字か?」
「……は?いや、俺…佐久間の下の名前忘れた」
グーで殴られた。
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