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「だってバカなんだから仕方ねーだろ?儀式は正式な姫君になるだけで姫辞めるなんて一言も言ってねーだろ?」
「……へ?」
祐は意地悪く俺の額を指で突っついた。
「今まで以上にやる事がいっぱいあんだよ、残念だったな」
「秀一、俺の後は任せた☆」
「……え?」
「おい湊、逃亡すんじゃねーよ!!此処まで来て責任取れよ!」
「嫌だヤダヤダヤダ!!やりたくない!!」
俺と祐と俺の後を付いてくる秀一で追いかけっこをしていた。
それを微笑ましそうに見ている面々。
こんなやる気がなくてバカな姫で大丈夫なのか何だか先が思いやられるかもな。
―☆―
「ヤダヤダヤダ絶対いやだーーーーー!!!!!!!」
「うるせー!!さっさと脱げっ!」
「おっ、襲われるぅ~~~~秀一助けてぇぇ~~~~~~!!!」
「……佐久間、貴様」
「テメェもなんでコイツのバカを信じてんだよ!こんな色気もねー奴を襲うかよ」
「いやん☆」
「…っさっさと脱げ、手間取らせんな!!」
「…え、さっきの笑う所なのになんで顔赤く……ぐぇっ、祐っっ!!そこ首、首締まるぅぅ~~!!」
俺は今、神々の儀式のために正装の試し着をしてるんだけど……その服が…
「なんで俺がヒラヒラなスカート履かなきゃなんねーんだよ!!」
「仕方ねーだろ!?テメェの母親の正装なんだからさ!」
「だからってなんで俺までスカートなんだよ!!祐達守護者の正装の方がカッコイイ、変えろ!!」
「誰がスカートなんか履くか!!」
そうなのだ、俺の……姫の正装はヒラヒラスカートだったりする。
しかもミニスカ(いくら姫が女だったからってさ)
祐達守護者は黒いコートに黒いジーンズと、まぁ真っ黒だが……やっぱ俺の正装と比べるとカッコイイ。
祐は一度俺の女装を見た事があるからイケるとなんかワケも分からない確信があるらしい。
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