最終幕:王子様はお姫様ですよ?

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祐が持ってるのは間違いなく、ウィッグだ。 ……何故?地毛じゃダメ? それを祐に言うと即答で却下された。 「ジジイが言ってたんだよ、雪村家の為に女になりきれってな」 「……つまり男の姫は恥さらしだと?」 にこやかに笑うだけの祐。 ……それがまぎれもないyesだった。 暴れ狂う俺を銃で撲さ……じゃなく気絶させてウィッグを付けられた。 目を覚ました俺は、それはそれは大きな声が出たとさ。 ―☆― 終業式、クラスの皆が一年最後の日を送る。 俺はあんまりこの学校にいなかったから、思い出話も何もない。 隣の祐はつまんなさそうに……………………寝てた。 「あー暇ぁー、火山でも噴火しないかなー」 「……やめろ、本気でなりそうで怖いわ」 おっ、なんだ祐…起きてたのかよ。 あーあ、秋に転校してくるんじゃなかった。 「…学園祭とか体育祭とかやりたかったなー…前の学校はなんかショボかった」
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