…平成埃侍…

10/10
前へ
/22ページ
次へ
すると、突然周りの景色が変わった 「うっ!」 雅治が目をあけると そこには7年前のあの風景が広がっていた 雅治の計算は正しかった そこは、昔三人で良く遊んだ公園だった。 すると横から 「ねー雅治聞いてる?」 声のする方に顔を向けると 美奈が居た… その横には自分が最も会いたかった裕也の姿があった 「ゆ、裕也…」 雅治は震える手を前に突き出す 声も震えていただろう やっと捕まえることができる 長年この為だけに人生を費やしてきた この光を捕まえるためだけに…… グイィイィン タイムマシンが再び唸り始めた グニャリ そんな音が聞こえた気がした あまりにも急だった 周りの空間がまた歪みだし 先程とは違い頭が割れそうになる マシンは止まることを知らなかった 雅治は声にならない叫び声をあげる 目の前から裕也の笑顔が歪み、そして消える 「ゆ……うや……まっ……………」 そのまま雅治は目の前が真っ白になり 意識が身体から離された タイムマシンの日付には  1857 8/16  という数字が刻まれていた
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加