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「戻って…いない……」
雅治は再びレバーを引く
しかし目の前にあるのは何一つ変わっていない風景だった
何度もレバーを上げ下げしている自分に気付き、雅治はタイムマシンを引きずって宿を目指した
その道のりで注がれる目線は雅治を焦らせた
五郎が所有する宿の倉庫の中にボロボロになったタイムマシンの姿を隠す
「動けよこのポンコツ!」
雅治はピクリとも動かないマシンに蹴りを入れる
案の定、痛みは雅治の右足に返ってきた
しかし、その痛さで我に返った雅治はマシンを修理することを決意した
外を見ると日はすでに顔を隠していた
雅治は蘭との約束を思いだし作業を止めて仕度をすることにした
マシンを修理するとなれば尚更仕事を貰わなければならなかった
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