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美奈が背後からかすれた声で話しかけてきた
「打ち所が悪かったらしいの…」
雅治は頬を流れた涙に気づいた
その瞬間雅治は認めてしまったのだ
裕也の死を
――――2026年 8月
あれから今日でちょうど7年たった
外はあれから随分と変わった
変わらないのはこの暑さだけだ
「完成だ」
雅治の目の前には車のような機械があった
雅治は乱れた髪の毛とチクチクとした髭を整える為に洗面所へ行く
なぜなら今日は7年前にこの世を去った裕也と出会えるのだから
そう、雅治はタイムマシーンを作ったのだった
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