刺客

7/13

19人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
大ちゃんは通り過ぎようとしたピエロの肩を掴む。 「待て!お前を生きて返すわけにはいかねぇんだ。今日ここで逝ってもらう。」 ピエロは大ちゃんの方を振り向かず立ち止まった。 「大ちゃん…貴様の言う事がいまいち理解できぬな。詳しく説明してもらおうか。」 大ちゃんはピエロの肩から手を外すと静かに…だが確実にピエロに聞こえる声で語り出した。 「つい、先日893の兄貴とパシリの事を覚えているか?その件なんだが…」 大ちゃんの話によると先日の893の一見でパシリが親分にチクったらしい… 可愛い兄貴がピエロの不思議なマジックで、あられもない姿に成り果てた事に激怒し、刺客として大ちゃんを送り込んだとか… しかし当のピエロは皆目見当がつかない。 何故ならピエロは兄貴を笑顔にしたはず… 感謝はされども、恨まれる筋合いはない… ピエロは大ちゃんに説明しようとした。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加