刺客

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「バカな…こんなの夢だ夢に決まっている…」 大ちゃんから漏れたこの言葉に反応し、ピエロは不気味に微笑んだ。 「夢の国へようこそ…」 両の腕を上げそうして一歩ずつゆっくりと、大ちゃんの方へ歩き出すピエロ。 危険を感じた大ちゃんはバックステップをした。 (殺らねば殺られる!!) 大ちゃんは渾身の力を振り絞り、大ちゃんの必殺技を繰り出す。 「須魔手!!」 ~須魔手(すまっしゅ)~ 卓球の大ちゃんが世界ナンバーワンプレイヤーの所以たるはこの技があるからだ。 如何に他の技を去なした者も、この決め技のみ、未だ反応できた者無し。 故に最強。 故に最凶である…と。 弾丸のごとく放たれた球はまっすぐピエロへと向かう。
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