救世主

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そんな彼女のお腹に新しい命が宿る。 彼女を溺愛していた王は国をあげて喜び、 子供の誕生を待った。 いよいよ誕生間近というある日、彼女の寝室に突然銃声が響いた。 驚いて飛び起きた召使達と主治医が寝室に行くと、 民衆や兵士、貴族達から送られた祝いの花束が散乱したベッドに剣を握り締め、 血染めとなった彼女が横たわっていた。 慌てて主治医が診るが既に息が無く、 せめて子供だけでも、と至急手術の準備をして子供を取り上げた。 その子供こそがガブリエルだった。
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