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家事は好きだった。体が弱くて家にいることが多かったから。 家から出ない私は色も白かったし、体も華奢だった。みんなと普通に遊ぶことも出来なくて、いじめられたこともあった。 でも、朝子だけは私のことを馬鹿にしたりしなかった。 いつでも私の味方だった。 「朝子……」 やめて! 朝子に引っ張られ、足元に引いてあったマットが滑った。 私たちはバランスを崩して倒れ込んだ。 空中を落下していく私の目の前に、さっき朝子が座っていた椅子の背もたれが迫ってきた。
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