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「我を蔑むとは、なかなか度胸のある人間ではないか」
「黙ってろ!!」
憤怒の炎でオウリーを飲み込む。
が、やはり彼は障壁でそれを遮った。
(やっぱりな)
「全員これを見ろ!
風帝様の力は防ぎもしねぇのに、あの程度にどうして障壁を張る必要がある!」
その一瞬後だった。
「蒼珠氷河撃!」
オウリーの居た空間を、まるごと巨大な氷が取り囲んだ。
氷系攻撃魔法。
それをやったのは、言わずもがな。
「ようするに、使い魔関係にある風帝様の魔法は通じない。
けど、僕たちの魔法はそうでもないってことか」
「ようやく理解したか?」
氷塊の上に軽やかに着地するオウリー。
魔法が外れたことは、すでに分かっていた。
「きゃっ!」
セシリアが小さく悲鳴を上げる。
動こうとしない彼女を、グスタが担ぎ上げたのだ。
グスタはのしのしとこちらに近づいて、自分の前で下ろした。
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