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セシリアの声が鼓膜を揺らしたのは、そんな中だった。
「S隊員は出現した魔物の対応をお願いします。
そちらの指揮を……」
「私が引き受けましょう」
即答したのはリュシエラ。
二人は数秒視線を交わし、セシリアが頷く。
「お願いします。マスター。
SS隊員の方はS隊員のフォローと共に、魔神への中遠距離対応を。
決してあれに近づいてはいけません。
カイン様。ロイ様。グスタ様。フリード様。
わたしと共に魔神の前に立っていただけますか?」
四人の顔がほころんだ。
豪快に笑い飛ばして、グスタ。
「セシリアちゃん、遠慮せずこう言えばいい。
死ぬつもりで仕留めて来いとな」
「さて。可愛い上司からの指示も出た。
行こうかみんな」
「こんな戦いも、なかなかに面白い」
ロイとフリードが苦笑しながら歩き出す。
その一瞬後には、魔神への突進へと変わった。
先制の二人。そのすぐ後からグスタの巨体が続く。
オウリーはただ嘲笑うのみ。
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