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「てめえら! 今日は久しぶりにパーっとやろうぜぇ!
ヨハンと嬢ちゃんの記念日だ!」
「あーっ! カイン様!!」
北館の二階に、窓から顔を覗かせるカインを見つけた。
憎たらしいくらいの笑顔だ。
その隣では、彼より遥かにさわやかな――しかし、やはり含みのある表情のロイ。
ギルドマスターの微笑みも見える。
ヨハンは愕然と周りを見渡した。
彼らは学生の告白現場を目撃するために、窓で息を潜めていたというのか。
非常時だというのに。
「この人たち、なんてことに時間つかってんだ。
仕事しろよ」
歓声と野次の中に、せめてもの愚痴を混ぜる。
誰も聞いていないだろうし、聞こえたとしてこの連中が動じるとも思えないが。
「ヨハン! ヨーハーンー!」
さらに上がった声にぞっとする。
「なんでいるんだよ!!」
隊員達に混じって、ライオットとリンの姿があった。
窓枠にかじりついて手を振っている。
あのはしゃぎようからして、見ていたということは疑う余地も無い。
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