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お祖母さんの目の前の光景は…
息子が年頃の女の子の上に覆いかぶさっている。
はたから見れば襲っているように見えるだろう。
『良介!!』
宮川くんは腕を引っ張られ下りていった。
下では怒鳴り声が聞こえる。
『あんた何やってるの!?
まだ高校生でしょ!』
『何もやってねぇよ!
見ただけでとやかく言うなよ!!』
『もしも子供が産まれるようなことになったらどうするんだ!?』
『だから!そんなことならねぇよ!!
何を疑ってるんだよ!』
上に居る私に聞こえるぐらい、怒鳴り声が響いていた。
人様の家で軽率な行動をしてしまった…。
もっと慎重に行動していれば、宮川くんがお祖母さんに怒られることも無かっただろうに…。
自分を責め、下からの怒鳴り声が更に聞こえてくると耳を塞いでしまった。
そして…目にたまっていた涙が頬に流れる…。
我慢しようと思うと、逆に止まらない。
私は部屋の隅でうずくまっていた。
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