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ナイアガラ
それでも我に
刃向かうか
注釈文
ナイアガラの滝のように、
眼前にそびえ立つ絶対的な力よ。
今の私はこんなにも弱っているのです。
だと言うのに、あなたは私に刃を向けようと言うのですか。
付け加え
1つ前の詩と同じ時に書いたので、
詠まれている心情は似たようなものです。
人間(というよりも私)は何とも弱々しい生物だと感じます。
この詩は一見すると、
何とも壮大で、雄大な男の強さを感じさせる詩に見えると思うのです。
その通り、「刃向かう」を「~にはむかう」(盾突く、反抗するの意)と使う時の意味で考えれば、
ナイアガラのその壮大な自然の強さを思わせる滝の飛沫を前にしても、
微動だにせず立ち向かい、あまつさえお前は俺に刃向かうのかと何とも傲慢な態度をとって見せている、
そんな男の強さの詩に見えなくもない。
ところが、
実際は「刃向かう」は「刃 向かう」と、途中に意味の切れ目があるのであって、
刃を向けるのですか、と、
何とも弱々しい、
一見とは全く逆の心情を読んだ詩であった、ということなのです。
ここまで書かないと伝わらなかったですよね(笑)
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