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「…うん。僕も…先輩じゃなきゃ、やだ。」 そう言って、自然と笑みが零れる。 と、なぜか先輩の顔がみるみる強張っていく。 …あれ? 僕が少し顔をしかめた瞬間、ギュウっと強く抱きしめられた。 「今朝も思ったけどさ…楓の笑顔、やばいから。」 「やばい?」 「やばい。かわいすぎ。…いつも無表情なだけに、破壊力が…」 なんだかモゴモゴと言っている先輩が可笑しくて、フッと笑って背中に手をまわした。 「先輩といると顔が緩むみたい。」 「…あんまかわいいこと言ってると襲うよ?…こっちは昨日の夜から我慢してんだから。」 「…いいよ?」 あっさり同意すると、先輩がはあ、とため息をついた。 「マジで…煽んないで。」 そう言って先輩は噛みつくようなキスをした。 この先輩の腕の中が、 僕にとって一番幸せな場所で、 先輩にとってもそうであることを願って。 僕は先輩の背中に回した腕の力を強めたのだった。 END
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