学校へ行かないか?

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存在を抹消する――つまりは殺すという事。 もしも、炎帝と最高司令官以外にその事を知られたら、その偶然知ってしまった第三者と、神崎を抹殺するということだ。 自分だけならまだしも、なんの関係のない一般人の命も関わってくるのだ。 なので雷帝は、いつも黒いコートに身を隠し、極力声も出さないようにしている。 今も長い地面にまで着きそうなコートを身に着け、フードを目深に被っている。 そうする事で、自分の顔どころか、性別すらも判別出来ないようにしているのだ。 (まっ、僕は男にしては背が小さい方だから、こんな事が出来るんだけどね) 一人でそんな事を考えながら歩いていると、いつの間にか自分の部屋の前に来ていた。 とりあえず、さっさと用意して炎帝に話を聞きに行くか、と考えながら部屋の扉を押し開けると。 「おーす、神ざ……雷帝。最高司令官から、新しい任務については聞いたよな?」 そんな声が横から響いてきた。 神崎の事を雷帝と知っていて、なおかつ最高司令官ではない人物といえば……。 「炎帝さん。なんですか、僕にこの急な任務の詳細でも聞かせてくれるんですか?」 そう、炎帝しかいない。 赤い髪に赤い瞳。地面に着きそうな赤いコート。しかし神崎とは違って、フードは被っていない。
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