腐男子会長×腐男子副会長

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「透、待て!」 透が出て行った後直ぐに修の引き止める声を振り切り会長である勝が先を行くその背中を追いかける。 しかしその呼び掛けなど聞こえないとでも言うようにスタスタと歩みを止めない透に勝は少し焦った表情で相手の腕を掴むと自分の方へと引っ張り、向き合う形にした。 「透、飽きたのか?ならあんな所で言わずとも俺に言えばあんな茶番直ぐに終わらせてやったのに」 表情なくひたすら無言で見上げてきてなんの反応も示さない透に更に焦りが増す勝は更に言葉を紡ごうとする。 「何を怒ってるんだ?やっぱり王道総受けは期待外れだったか?だったら今度はあの宇宙人にべったりな一匹狼受けはどうだ?最近、男前不良受けにはまってーー」 「……もういいです。それ以上話さないで下さい。確かに王道総受けは期待外れで飽きていたのも本当ですし、不良受けも好物ですが、そうゆう事じゃないんですよ」 透は不安そうな眼差しで此方を見下ろしてくる勝に溜め息を吐くと、いまだ自分の腕を掴んでいる相手の手を逆に此方に引っ張り、それにバランスを崩した勝が前屈みに倒れようとした瞬間頬を捉えて口付けをした。 「貴方の恋人は私です。いくら萌えるからと言って流石に毎日目の前でいちゃつかれると嫉妬してしまいます」 「///だ、だが、あれは演技だぞ。お前だってノリノリだったじゃねぇか」 「限度と言うものがあるでしょう。私は名前呼びをしてひたすら甘やかすだけでしたが、貴方はあの宇宙人にべたべたべたべたと……今夜は寝かせませんから覚悟しておいてくださいね」 「はっ!?」 「私の中で出しきるまで離しませんから」 固まってしまった勝に好都合だと引きずり寮へと向かう透。 その後どうなったかは次の日の勝の脱力ぶりと透の満面の笑みからなんとなく想像が出来るだろう。 -end-
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