スペードのトランプ 1

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「タオル置いとくよ」 「はい」 服も汚れてる 「蓮榎…来るときコケた?もしかして怪我とかしてないよね?」 「…大丈夫です」 ならいいけど… 「服いるね…僕の持って来るから…ゆっくり入ってて」 「ありがとう…ございます」 「何なら一緒に入る?」 ⁉ 「いえ‼狭いから無理ですよ」 「そりゃ蓮榎の家より狭いけど」 「いや…すみません」 まあ…いいけど 「…」 「何ですか?変ですか?」 「別に…それより何で抜け出して来た?」 ‼ 「由樹に逢いたくて…私は自由な由樹が羨ましい。私も自由になりたい」 蓮榎… 「2人きりになる日が減って…最後には閉じ込められて…由樹に逢えなくなったら私は」 私は… 「あはは…そこまで思われてるなんて…嬉しいね…」 ドキン 「けど…抜け出したのバレたらすぐここに来るね」 「大丈夫です…私はここにずっといるから」 「…」 スッ 「由樹?」 「蓮榎…せっかく来たんだしゲームやろうか」 あっはい‼ 「蓮榎部活たまに出てる?」 「私は美術部ですから…お題が出た場合は家で書いてますよ」 ふーん 「確か由樹と会長は同じバスケ部ですね」 「そうだよ…僕は試合に出てるけど…仁はもう出てないよ」 そうですか… 「よしバスケやろう」 「はい」 「蓮榎様?食事をお持ちしました」 返事がないな… 「蓮榎様?」 ガチャ 「⁉」 あのガキは… 「おい‼蓮榎様が抜け出した‼すぐ奥様に連絡を」 「はい」 困った人だ…まっ行き場所は分かっているが
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