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「山梨‼」
バン
「理事長…お疲れ様です…そろそろ閉めるつもりなんですが…何かありましたか?」
いない…
「鳳凰君…山梨君は?」
「1時間ほど前に帰らせました…仕事に手がつかないので…」
くっ…
「蓮榎がいなくなったのよ‼間違いないわあいつの所よ」
蓮榎が?
「理事長…蓮榎が自分で由樹の所に行ったと言うことですよね?」
「あんな子じゃなかったのに…やはりあんなチャラチャラした奴に」
許せないわ…
「完敗」
「弱過ぎだよ蓮榎」
「由樹が強いんです…素人です…もっと手加減して下さい」
ポン
「お前はスポーツ向いてないね…別のしよう…パズル」
ムッ
「いいですよ…パズルなら負けません」
「設定そのままでいいね…やろう」
次は勝ちますよ
「あれ?今玄関から音が…」
「え?聞こえませ…⁉」
うわっ…いつの間にかこんなに近いんですが…
「…」
「ゆっ由樹…」
やばい…心臓が…
「怖い?震えてる」
「そっそんな事はない…です」
「こっち見て」
スッ…ゆっくり…近づいて来る…
「ん…」
初めてのキス…本当はもっといい雰囲気の時を想像してた。でも唇から由樹の温もりが…伝わって…
「由樹‼帰ってるの?」
バッ
「やっぱり…母さん」
「うん…」
ガチャ
「あら?蓮榎君…いらっしゃい…靴一つだったから仁君かと思ったわ…SPの方はいないの?」
うっ…
「ああ…外にいるんじゃないかな?蓮榎今日泊まるって」
「そう‼久しぶりね…楽しんで行ってね」
「はい…」
優しいな…由樹のお母さん…家とは全然違いますね…
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