スペードのトランプ 1

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「では…見せてもらうわ…2人の絆を…」 「望む所ですね」 「今日は泊まらせます。明日は帰るように」 パタン 「奥様…」 「嫉妬ですね…渡したくない母の嫉妬」 でも…今回の山梨君の目は真剣で…それにこの写真…いつから笑顔を見てないのかしら?今からでも…間に合うかしら? 「蓮榎君…由樹なら大丈夫だから」 「ご迷惑おかけしてすみません」 「あら…私はそんな事思ってないわ」 でも… 「蓮榎君には由樹が必要で…由樹にも蓮榎君が必要なのよ」 お母さん… 「身分なんかで離されるのは言い訳よ?想っているなら…どんな事でも絶えて勝ち抜くのよ」 勝ち抜く… 「頑張ってね」 「はい」 「2人で何話してるわけ?」 由樹‼ 「理事長なら帰ったよ。あっさりと…僕の思いが通じたかな?」 「そう‼よかったわね」 はい‼ 「夕食作るから…それまでゆっくりなさい」 「ありがとう…ございます」 少し…涙が出そうで…すごく嬉しかった 「いただきます」 「はい‼蓮榎君はナイフとフォークね」 「ありがとうございます」 美味しそうですね… 「父さん遅いな」 「残業かしら?それか遊んでるんじゃない?」 え?遊ぶ? 「蓮榎君遠慮しないでたくさん食べてね」 「あっはい」 ニコニコ 「たっ食べ過ぎた」 ふう~ 「何か静かですね…由樹は風呂ですし」 何か見て見ようかな? 「…」 あっ…中学のアルバムですね… 「…変わってないな…2人とも…」 会長も相変わらず無表情で…そう言えば最近浅井先生といい感じですよね…羨ましいな
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