ダイヤのトランプ 1

6/9
前へ
/329ページ
次へ
「あれ?晃部活は?」 「え⁉ああ…今日は休み」 休み?ふーん 「泰裕君…野球見てていいかな?」 「別に構わないけど…なら応援してくれよな」 「うん」 頑張ってね 「よしボール打つからちゃんと取れよ‼1年からだ」 「じゃっ行ってくるな」 彼はボールを難なく取って…速い球なのにすごいなって思う それからジャンケンでチーム決めて…試合したんだ…泰裕君はちょくちょくこっち見てはニコッと笑って…本当に楽しそうだなって思った。 「うわ~打たれた」 どんなに悔しくても…笑って…吹き飛ばすんだ 「絶対次は三振にしてやるし‼」 「ふんやれるならやってみろ」 負けず嫌いなのはよく分かるな…でも彼の姿は本当に輝いていて… 『お前すごく輝いていたのにな…』 ⁉ 「はあ~今日はいつも以上に疲れたな…お前が見てたからかな」 ドキッ 「そんな事ないよ」 「でも楽しかったな…お前笑ってたし」 笑ってた? 「それに勝ったからな」 「うん…すごいね」 「だからお前の応援のお陰だよ」 泰裕君… 「ん?晃‼」 「⁉」 「今帰りか?」 「キャプテン」 え?バスケ部の? 「さっき部活終わった…みんな心配してたぞ‼」 「すみません…」 「謝るなよ…待ってるからな…」 キャプテン 「じゃーな…」 スタスタ 「晃…さっき部活休みって言わなかったか?」 ⁉ 「あっ…いや」 ダッ 「晃⁉」 逃げてしまった…問い詰められるのが嫌で…けど僕だって分からないんだ。苦しいよ
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

127人が本棚に入れています
本棚に追加