出会いは王道とパンツと共に

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彼女の髪にはウェーブがかかっていて、それが肩甲骨にかかっている。 目はぱっちりしていて、潤うピンク色の唇は高校1年生とは思えないほど大人っぽい。 すらっとした体型。しかも出るところはきちんと出ている。ファッション雑誌のモデルみたいだ。 俺が彼女を初めて見た時素直に綺麗だと思ったなあ……。 知っている同じ1年生の女子の中で1番綺麗だと思う。 いや、あくまで知っている中でだ。 憲一じゃないんだし、そこまで女子のことは知らない。 自分のクラスと隣のクラス、そして同じ部活の女子くらいだな。 それでも彼女はとてもレベルが高いのは確かだ。 俺が彼女と関わることは同じクラスになるくらいしかないんだよな……。 彼女について考えていると、戸塚が英語の教科書を持ってこちらに来る。 「お、ありがと」 「どう致しまして。……で、何見てたんだお前?」 ニヤニヤしながら戸塚が聞いてきた。 まさかそんな質問されるとは考えてもいなかった。 だからといって水越を見てたと素直に言うのもなあ。 「あれ見てたんだよ、あれ。蛍光灯をさ」 たまに自分自身がアホに思える時がある。 「なんだ、それ。言い訳にしても苦しすぎるだろ……」 おっしゃる通りです。 「水越見てたんだろ? 可愛いもんな、あいつ。まさか、狙ってるのか?」 「そんなはずないだろ。水越は俺にはもったいなさすぎるよ」 「どうなんだろうな。ま、狙うにしてもライバル多いから頑張れよ」 手をひらひらさせて戸塚は教室に戻っていった。 うん、完全に誤解された。
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