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すると今までこちらに目を向けていなかった妖達や先を行く妖達までもが鈴音達へと群がってきた。
『…単細胞…。』
葵が呟きながら炎を口から吐き出し妖を倒す。
『その通りだね~。』
呑気な声とは裏腹に一番数を倒している蜜柑。
『暴走した妖は霊力のより高い方へと襲いかかってくるからなぁ。でも。』
伊吹は襲いかかってきた妖を噛み殺す。
『自分より強い相手に冷静な状態で挑まないなんて自殺行為だぜ。』
『無駄口たたく暇があればさっさと片付けんかい。伊吹、お主が一番倒してないぞ。』
『んな―!?』
鈴音の周りの妖を倒しながらあちこちへ移動していた焔の一言により負けず嫌いの伊吹に火が着いた。
『おりゃ―』と言う雄叫びとともに妖の塊へと突っ込んで行った。
葵の『…単細胞…。』と言う呟きを焔は黙殺した。
『で、小娘よ。終わったのか?』
「ええ。終わったわよ。協力ありがとう。」
蜜柑、伊吹、葵が妖達の気を引き付けている間鈴音は焔に札を持たせそれを周囲の5ヶ所に貼付けてもらっていた。
その時鈴音は札に霊力を込めるためこの中で一番霊力が高くなる。そうなると必然的に狙われるので焔は札を貼りながら鈴音の周りの妖を倒していた。
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