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『九尾は絶滅したと思っていたのじゃが違ごうたかの。』
黒猫は挑発するように言う。
『絶滅?俺はそんなの知らない。
今その話しはどうでもいいんだ。おとなしく保護されて。』
貞滋は思惑がわかっていたようで軽く受け流した。
『信じるとでも?』
黒猫の目が光ったと思ったら全身がまばゆい光に包まれた。
いきなりのことで対応できなかった貞滋は目を閉じて閉まった。
―パリンッ
何かが割れる音が聞こえ目を開ければ目の前には男の子がいた。
黒い猫耳としっぽを生やした男の子。
『黒…猫?』
男の子―黒猫―はすぐさま横の茂みへと飛び込む。
『―っ!待って!!』
一瞬のことで油断してしまった貞滋は直ぐさま黒猫を追って茂みに飛び込んだ。
『えっ!?』
「うわっ!?ちょっ…!」
するとそこには黒猫はおらず代わりに見知らぬ少年がこちらへと全速力で走ってきてた。
貞滋は飛び込んだ瞬間で避けきれない。
少年も全速力で突っ込んできているので止まれない。
と言うことは双方止まれる訳がないので。
『「ってぇ~。」』
ぶつかるしかなかった。
「ごっつーん」と痛そうな音を立ててぶつかった。
(やばい!とりあえずここから離れなきゃ。)
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