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楓はみのるに巻き付いている札を取ろうと心みたが全く剥がれなかった。
「無駄よ。それは私にしか剥がせれない。」
「なんで?」
「あなたたちが逃げるからよ。」
楓の前に腕を組んで仁王立ちになる。
そして仕方ないという感じて「解」と呟いた。
「で、何を言ったのかしら。」
「はっ??」
今度は殺気を当てながら言う。
「だからテージに何を言ったのかって聞いてんのよ。」
『ちょっと鈴。』
予想外の展開に思わず駆け寄ると顎を捕まれ顔を固定された。
「あんな顔しておいて何もないわけないでしょ。それともお得意のポーカーフェースが私に通用するとでも?」
『…おっひゃるとおりでひゅ…。(おっしゃる通りです)』
貞滋は視線をそらした。
「で?」
札から解放されたみのるが楓にしがみつきながら話した。
『九尾は妖最強(凶)の種じょく(種族)。ど…どこにいるのか、群れでいるのかなじょ(謎)で気に入らなければ殺しゅって…。何十年か前にとつじぇん(突然)ぜつめちゅ(絶滅)したといううわしゃ(噂)が流れてからしょのしゅかだ(姿)を見たものはいない…いないはじゅなのに…。』
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