4.友人

2/11

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
清々しい朝。 まさに洗濯日和とはこのことだろう。 暑くも寒くもない心地いい気候。 この時期が鈴音は一番好きだと思う。 その反面体はだらけきっている。 五月病とはこうゆうことも入るんだろうと考えてる横では楓が別の意味でだらけきっていた。 「うぉ~筋肉痛半端ねぇ…。」 『楓大丈夫…じゃないよね。』 昨日、あの話の後楓は鈴音による(地獄の)特訓を受けていた。 「ありえねぇって。マジ無理。」 楓は思い出して青ざめる。 「だらしないわね。私や貞滋なんてもっと酷かったのよ。それを考えればまだ楽じゃないの。」 (楽だと!?) 特訓内容。 ・ランニング。 ・精神統一。 ・実戦。 ランニングって言っても普通ではなくその距離10キロ×10往復=100キロ。精神統一も川の中で直径5センチの長さ5メートルの上に目隠しでたたされ落ちたらびしょ濡れ。実戦も手を抜かれてるのにもかかわらずボロボロにされた。「毎週土日このメニューするからね。」と見惚れる笑顔で言われた時は鈴音に本気で殺意を覚えた。 「大丈夫だよ楓。俺でもできたから。」 楓は貞滋を睨んだ。 「俺は妖でもなければ宇宙人でもないただの人間だ。」 『オイラ宇宙人は違う と思うよ。』 馬鹿丸出し発言に思わずみのるが突っ込むが楓の耳には入らなかった。 「宇宙人って誰のことなのかしら?」 意地の悪い笑みを浮かべながら少し後ろの楓を振り向く。 「それとも私が妖とでも?」 「いゃ…昨日は鬼とか思った…訳ないじゃん。嫌だなぁ。鈴音それ被害妄想だぞ。」 あはは。と冷や汗出まくりでごまかす。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加