あなたの為に

10/24
前へ
/56ページ
次へ
「勝負はこれからよ。 まだ喜ぶのは早いんじゃないかしら?? それじゃあ四回目 いくわよ。」 女は喜び続ける景子に構わず手を振り上げた。 『ジャンケンポンッッ!!!』 慌てて景子は右手を差し出した 景子は考える余裕もなくグーを出した。 女の右手はチョキだ。 「よっしゃぁぁぁ!!! またまた景子の勝ちだぜぇっ!! こりゃ完全に景子の方に運が向いてきたな。 このまま連勝して完全勝利だ!!」 大吾は満面の笑みで喜んだ。 景子も嬉しそうに俺達に向かってピースサインをした。 確かにこのままの勢いでいけば勝てる だが果たしてそうすんなりとうまくいくものだろうか?? なぜか俺は不安でいっぱいだった 俺はこんなに心配性だったか?? いや違う このバスに出会ってからだ。 前にもこんな事があったような 前からこのバスを知っているような そんな気がするのはどうしてなのか 全く身に覚えがないはずなのに 一体どうしてなんだ…
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

211人が本棚に入れています
本棚に追加