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「調子に乗るんじゃないよ…
まだまだ勝負はわからない。
運もそこまで
次はきっと私の番
私に運がまわってくるはずよ。」
少し怒っているような口調で女が喋りだした。
景子は一瞬ビクッと怯えたがすぐさま笑顔で
「そんなんで弱気になったりなんかしないんだから!!
次だって私が勝ってみせるもん!!
次でこの勝負
最後にする!!」
そう言い返した。
ジャンケンは運次第だ。
次も絶対に景子が勝てるだなんて言い切れない。
誰にもわからない事だ。
だからこそあの女のいうとおり最後までわからない。
もしかしたら逆転されてしまう可能性だってある。
油断したら駄目だ
この時点で喜んでいる場合じゃない
完全に勝負が決まったわけじゃないんだ…
「私だってまだ負けたわけじゃないのよ。
運だって私にまわってこないわけじゃないはずだもの。
次は勝てる!
そんな気がするわ。」
女はそう言って再び不気味に笑いだした。
「次で終わらせる!!」
景子の自信は消え失せていない。
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