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俺は目をぎゅっと瞑り必死に祈った
そして
バスの中では二回目のジャンケンが始まろうとしていた。
「それじゃあいくわよ!?」
『ジャンケンポンッッ!!!』
二人の右手が前へ差し出された。
景子の右手はグーだ。
女は…
チョキだ!!
「や…
やったぜっ!!
景子の勝ちだっ!!」
大吾が飛び上がり喜んだ。
「やった!!
勝ったぁぁーー!!」
景子からもやっと笑顔がこぼれていた。
これで1勝ずつ
生き残るためにはあと4勝しなければならない。
一回一回ジャンケン勝負をする度に緊張しすぎて胸が痛くなる。
たかがジャンケン
だが
今はただの遊びのジャンケンじゃないんだ
命懸けのジャンケン
こんなにもドキドキするジャンケンなんて初めてだ。
大吾と佑樹さんが景子に向かってガッツポーズをしている。
勝負はまだ終わっていない
これからだ
これからが本当の勝負になるんだ
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