あなたの為に

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女の頭はグチャグチャで原型を留めていない。 初めて見るあまりにも異様な光景に 景子は体を震わせ泣いていた。 「くそっ!! あの女何かする気なのか!?? 景子に手出しやがったらただじゃおかねぇからなッッ!!」 大吾は怒りだし、扉をガンガンと叩き叫んだ。 すると女は大吾に視線を向けクスッと笑った。 「熱い男ね。 心配しなくても大丈夫よ まだ何もしないから だって勝負はまだ終わっていないもの。 勝負がついてから…ね。」 そう話すと女の視線は景子へと向けた。 「景子ちゃん 泣くのは勝負がついてからにしなさい。 みんなが心配してるわよ フフフ… 私はただ刺さっていた斧が邪魔だったから取っただけの事 危害は加えないわ。 でもあなたには少し刺激的だったかしら?? ウフフ…」 嬉しそうに笑う女 それに対し景子は急いで涙を拭い取り、 「なっ 泣いてなんかないッッ!! そんなの全然平気なんだからね!! ちょっとびっくりしただけよ!! さっさと三回目のジャンケンやるわよっ!!」 強気な態度でそう言い放った。 だが俺達はわかっている 本当は物凄い恐怖だったんだろうって
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