938人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく、私と彗悟は、仲良くテレビを見ていた。
「ねぇ…慧悟…Hは…まだ、できないけど…今日、一緒に寝てくれる!?」
私は、そう言って、慧悟の方を向いた。
すると、慧悟は、すごく驚いた顔をして、私を見てきた。
「えっ?
どうしたの?急に…。」
慧悟は、そう言うと、不思議そうに、私の顔を覗き込んだ。
それは、私達が、付き合い出した頃に、Hと同じで、卒業までは、別々に寝ようと約束していたからだ。
「う…ん。
実はね、最近、怖い夢を、ずっと見てたんだ…。
慧悟が、おかしくなった頃からかなぁ?
なんか…私は、貴族っぽいかっこしてるんだけど…
何故か…毎日、泣いていて、知らない人に、追いかけられてたり、怒られたりしてるの…。
その度に、私は、泣いてて、誰も、私の味方はいないの…。」
私は、慧悟に、夢の話をした。
「……それって……美緒の前世の記憶なんじゃない?」
慧悟に言われて、私は、ビックリして、しばらく、慧悟を見つめた。
「……どうなんだろう……?
でも…慧悟は、全然出てこないよ!!
前世の記憶なら、何で、怖い夢なの?
何で、慧悟が、出てこないの?」
私が、そう言うと、慧悟は、私を、優しく抱き締めた。
最初のコメントを投稿しよう!