小さなトビラ

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ボクはソファの下で小さなトビラを見つけたんだ。 ん?こんなとこにトビラなんてあったかなぁ? ボクは不思議に思ったんだけど、そんなことより何より、ボクはワクワクする気持ちを抑えられないでいた。 ボクはそっとそのトビラを開けてみた。トビラはそんなに重くはなかった。音もたてずに静かに開いたトビラの向こうは真っ暗で何も見えなかった。でもボクは何の迷いもなくトビラの中へと入っていったんだ。 中はほんとに真っ暗だった。だけど道幅がトビラの大きさと同じでボクの体にぴったりつくくらい小さかったから、迷いはしなかった。だけどいくら進んでも先が全く見えなかったのでボクは少し不安になり始めた。この道は一体どこにつながってるんだろう?お母さんに何も言って来なかったけど、ボクのことを探して心配してないだろうか。 そんな時、先にようやく明かりが見えてきた。ボクは嬉しくなって走って行った。 どてっ。 ボクは大きなしりもちをついて穴に落ちてしまった。痛い。でもボクはもう7歳になったんだ。絶対泣くもんか。 ボクは懸命に痛みを我慢して立ち上がり、辺りを見回した。 何かお店みたいな…そうだ!ここ、ボクの家の近くにあるコンビニじゃないか。昨日もお母さんと買い物に来た。あのトビラがコンビニにつながってたということは…。そうか、きっとこれがおじいちゃんからの誕生日プレゼントなんだ。きっと、好きな物何でも買っていいんだ! ボクはとっても嬉しくなり、さっそく買い物カゴを手にとり店内を見て回った。いろんなお菓子が目に付く。いつもは1つずつしか買ってもらえないんだけど、今日は特別だよね。 そしてボクが一番のお気に入りのお菓子を手にとり買い物カゴに入れようとしたその時…コンビニの大きな窓の向こうから眩しい光が差し込んできた。光のほうを振り返ると、とても大きなトラックがボクに向かってくるのが目に入った。怖くなったボクは動くこともできず、思わずぎゅっと目を閉じた。
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