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お店のほうからおじいさんとおばあさんの話し声が聞こえてきた。
｢あの子もかわいそうだよ｣
おばあさんはボクのことを話しているようだ。
｢両親を同時に病気で亡くすなんてね。子再社にとっては都合の良い餌だったろうね｣
ボクのお父さんとお母さんが病気で死んだ？それに子再社ってなんだろう？
｢けど訳の分からない所へ売り飛ばされる前に拾えてほんと良かったよ。子再社に入ってしまった子供たちはどこへ連れて行かれるかわからないものね。しかしうちの売り上げだけではもう生活が苦しい…レンタルだけで精一杯だ…｣
どうやらボクはこの世界では一人ぼっちのようだった。そして子再社とは｢子供再利用会社｣というものらしい。この世界で親をなくした子供を拾ってきては｢奴隷｣として売っている会社のようだ。この店の店主の話からすると、どうやらレンタルもしているらしい。
助けてもらっといて何だけど…おじいさんの言うようにこのお店にはほとんどお客さんが来ない。レンタル料っていくらなんだろう…ほんとはボクをレンタルする余裕なんてないんだろうな…。
その時玄関のほうで声がした。｢子供再利用会社の者でございます｣
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