御手紙

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髪を切ろうと決めたのは 君の隣 空いたから →髪を切ろうと(長く結っていた  髪を切って男のフリをして(?)  吉原から抜け出そうか)  決めたのは  君(想い人=男性客)の隣が空い  たから(彼女と別れたから)  もしくは、吉原に入る前想っ  ていた親しい男性で、親族か  らの文で別れた事を知った  多分前者かと。 紅を引こうか悩むのは 君を知らない →化粧をする際に紅(=現代の口  紅)を引こうか悩むのは  君の好みを知らないから(=遊 女顔よりも化粧をしない純粋  な顔が好きなんじゃないか) 微力ながら精一杯 お慕い申し上げてみます →柵(PVのような柵)から出れな くて、何もできない(=微力)  ですが、心の中では精一杯  お慕いしております(=現代で  いう「好きです」と同じ) 晴れて結び 暁には とめどない 想 明け方 →やっと私を(遊女として)選ん  でくれて抱いてはくれたが、  明け方にはとめどない想いが  溢れる これは罪な君へ捧げる 生まれ落ちた理由です →この手紙は私をこんな気持ち  にさせる罪な貴方へと捧げる  生まれ落ちた理由です(=私は  貴方に出会う為生まれたんで  す、のような。ちょっとこの  辺曖昧です) 形の無いもの故の文 上手く 上手く それだけを願う →結局その想いは手紙にはでき  ず、伝わることもない  伝わったって恋人にはなれな  いのだから、伝わらずにこの  関係(遊女と客=体だけの繋が  り)が続けばいい。どうか  伝わらぬように。と願う。 特に今日と決めたのは 空 青いから →吉原を出ようと決めたのは  (=髪をきろうと決めたのは)  空が青いから。単純に晴れて  いたからなのか、気持ちが  晴れ晴れとしていたからなの  か。(少し曖昧) すくむ足が 君の声が 揺らぐ頃はそっと邪魔をする →怖くて(バレないかという気持  ち)すくむ足のせいで、そして  貴方の声を聞く度に、心が揺  らいで決心を邪魔する
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