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「いい加減にしろおぉぉぉ!!!」
俺の怒鳴り声が教室に響いていた音をすべてかき消した
〈は、隼人?どうしたんだよ?〉
「どうしたもこうしたもねぇ!!お前ら何雫を悪者にしてるんだよ!!
俺がいつ暴力ふるわれたって言った?!!いつ飯も食わせてもれえてないなんて言った?!!
勝手な憶測だけであいつを傷つけんな!!!土足で人の心に侵入して傷つけんな!!」
静まり返る教室
しばらくすると静けさは消え、みんなが俺に頭を下げ始めた
その中をまた誰かか心ない一言を言った
〈しょうがないだろ。あいつが危ない奴なんだから…〉
しょうがない…
雫が…危ない奴だとぉ…
「……誰だ…今言った奴…」
〈えっ?〉
「今…雫を危ない奴扱いした奴は誰だって聞いてんだよ!!!」
俺が声のした方を見るとみんなが一人を見ていた
ワックスでセットされた金髪、一つずつピアスの付いた耳、狐のようにつり上がった目、
そして黒のネクタイ…
こいつ三年か…
でも…だからどうした…
俺はお構いなしにそいつの胸倉を掴んだ
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