震えるピース

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「ただいまぁ」 和也とのネタ作りも終えて俺は雨が降りだす前に家に帰った 相も変わらず、同棲しているならあってもいいような『お帰り』の一言が返ってこない 寂しいぜ、こんちくしょう リビングに行くと、読書モードに入っている雫がソファーに腰掛けていた 「隼人…晩御飯…何…?」 帰って来た俺の一言目がそれかよ… てかこっちを見て喋れ! 「今日はお前の好きなトンカツだよ」 「…そう…」 「…何だよ。嬉しくないのか?」 「…嬉しいけど…」 ならもっと表情か声に表せよ 「……早く…作ってよ…。お腹…減った…」 「はいはい。すぐ作るからちょっと辛抱しててくれよ」 「…うん…」 雫がお待ちかねなので俺はさっと着替えて、豚肉との戦いをおっぱじめた
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