震えるピース

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「そんな事できるか!いいからこの手を離せ!木刀も降ろせ!さっさとリビングに戻って晩飯を食べるぞ!」 「……食べたくない…。…ほっといてくれ…」 「だからそんな事できないって言ってるだろ!」 「どうしてだ!どうして私を─…」 「家族だからだろ!!!」 ・・・・ 「……えっ…」 「家族だから一緒に飯を食べるんだよ!同じ空間にいるんだ!ひとりだけ食べないなんて俺は許さないからな!」 雫は木刀をそのままで俯いた 「…そ、そんなの…勝手すぎる…」 「あぁそうだ!これは俺の我が儘だ!エゴだ!だから何だ! たとえお前がその木刀で何発撲って殺されそうになっても俺はリビングに引っ張って行くからな!!」 「……いやだ…。私は隼人に…見られたくない姿を見られた…。だから─…」 「だから何度言ったら分かるんだよ!俺たちは家族だ!家族の弱味を見たくらいで笑わないし、馬鹿にもしない!」 「……」
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