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でももし…
もしｱﾀｼが
裕也を好きになれれば
きっとｺｲﾂとは
普通の恋愛を
出来る気がする…
好きになる要素は
特にないけど
ｱﾀｼにそんな理由は
いらないから…
｢…早苗？｣
｢あ…何？｣
ﾎﾞｹｰっとしていたｱﾀｼに
ふと話しかけてくる裕也
｢何考えてたの？｣
｢ううん…別になんもっ。これ美味しいねっ｣
｢そうだね｣
例えばこの人と
真面目に付き合えれば
それこそ一番
手っ取り早い訳で…
帰りのｱﾀｼの車の中で
他愛もない話をする
助手席に
翼じゃない人が
座ってる…
なんだか
すごく違和感…
｢女の子って感じの車だね｣
｢そう？｣
｢うん、ぬいぐるみとか…このｵﾓﾁｬとか｣
｢あぁ、そのｵﾓﾁｬ、翼が勝手に……｣
裕也が指したｵﾓﾁｬが
翼が勝手に
取り付けたものだったから…
｢翼って、あのDJやってる女の子？｣
｢うん…そんなの付けちゃうとか子供みたいでしょ笑｣
｢へぇ…意外だね笑｣
それからｱﾀｼは
無意識にも翼の話を
沢山してたみたいで…
｢翼って奴と、仲良いんだね｣
｢え？あぁ…うん｣
やっぱりｱﾀｼ
翼の事…
忘れられないの…？
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