思い出

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アパートが火事になって、単さんが、うちに来ればいいと言ってくれて、嬉しかったんだが…距離的に近付けば、余計に苦しい。 近くにいるけど一番遠い人…それが単さんだった。 ところが、巴が言ったんだよ。 「単さんがヤキモチを妬いてる」と。 巴が言っていた女性ってのは、多分絵美ちゃんの事だ。 最近よく来てくれていたけど、俺にとっては友達の妹。 よく話していたのも、アイツの近況を聞いていたからだ。 でも、まさか。 そんなはずはない。 そう思っていたのに、巴があんまり単さんと話すように言うから、つい、その気になってしまった。
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