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「今、何つった?」
「だいたい1260円って高くね? こんなせけー商売して金儲けしようなんて甘いんだよ! だから額下げかただにしろ!」
瞬間、一縷の閃光が脳裏を横切った。
「このガキャ! 何を抜かしよるか!?」
すると、ババアが腰に隠していた包丁を掲げてきた。
「マッテクダサイ!(待ってください!)」
ババアの動きが止まり、スポットライトはその片言の外国人の女性にだけ当てられた。
「ワタスガ、シハライマス(私が払います)」
「イクラデスカ?(いくらですか?)」
天使が今降臨された。金髪のロングヘアーでグリーンの瞳をしている多分少女? が私の変わりに会計をしてくれるようです。
ではなく!
「いえ、私は1257円持っているので3円だけお借りできればよろしいです」
「サンエンデスネ。ソレト、カスデハナクアゲマス(3円ですね。それと、貸すのではなくあげます)」
「すいません。恩に着ます。」
彼女は私のお金の上に3円を足してくれた。
「二度と来るな! ジジイの方だけ」
ババアに追い出される感じで店を出た私たち。
「ワタシノナマエハ、アシリー・アメンバスデス。トシハジュウクデス。アメリカカラカンコウニキマシタ(私の名前はアシリー・アメンバスです。歳は19です。アメリカから観光に来ました。)」
孫の義文と同じようなものか。
「私はナレーションの上村でございます。歳はシークレットです。以後、お見知りおきを。」
「サッソクデスガ、サッキノオレイニコノマチヲアンナイシテクレマセンカ?(早速ですが、さっきのお礼にこの街を案内してくれませんか?)」
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