一週間。

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「あ、そーだ。俺、思うんだけどさ、」 家までの帰り道、 笹谷は頭の後ろで 手を組み 空をぼーっと眺めながら 話しかけて来た。 「何?」 目線を少し下げてやると 笹谷は 「七海ってさぁ、モテるよなー。でも、結構猫かぶってるよなー。」 ―とんでもない事を。 「俺は、皆に好かれたいの。」 そんなのんきなことを 言ってやる。 「俺…は、別に素の七海も悪くないと思うんだけどなぁ……。」 笹谷はボソりとつぶやいた。 「そーか?」 「だってさ、本当の自分を出さないで、これから2年学校通えんのか?」 笹谷なりに心配してくれたらしい。 「まぁな…それなりに。……ありがとう…。」 全く、こいつは俺の 彼女かって。 自分のことのように俺を心配してくれる人に、久しぶりに会ったかもしれない。 .
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