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仕方がないとパジャマに着替えて部屋に入る。
最後の足掻きとばかりにベッドに横になりながら携帯を開けば…段々と意識が遠のいて…
―ピリリリ…―
携帯の着信音に目を覚ませば、友人からのメール。内容は対したことではない。おかげで意識ははっきりした。
だが、もう気分的には夜更かしする気持ちもなく、休みを充実したものにしたくて早寝早起きをしようと決意して目を瞑る。
「………」
おかしい。
眠れないのだ。
あんなに眠たくて仕方なかったのに眠れないのだ。
暗闇の中で、携帯の待ち受け画面が光る。
時計の針の音が響いて睡眠の邪魔をする。
無理矢理に目を瞑り耳を塞いでも、目の前が光っているように感じて、時計の音は更に大きくなっていく。
どれだけの時間、その苦痛に耐えたのだろう…
気がつけば寝ていたらしく…時計の針は「12」を指している。
夜中の「12」ではない。
昼間の「12」だ。
これもまた充実した休みだと、思うしかないのかも知れない。
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