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「ジャッカル、こんな物持ってくるんじゃなか」
「俺じゃねーよ!!」
仁王のボケにすかさずジャッカルが反論する。
「取り敢えず、落とし物として先生に渡しておかなきゃだね」
幸村が手を伸ばし、持ち上げようとしたその時……
「急がなきゃ!急がなきゃ!」
Σ(゚Д゚;)!?
なんと兎が部室内を走り出した。走る度に首にぶら下がっている時計が揺れる。
身体の大きさに対し不釣り合いなほど大きいのでとても重そうだ……。
「動いた……動いたッスよ!しかも喋ってるッス!」
興奮状態で走り回っている兎を見る赤也。それに対し、今起こってる現状に頭がついていかない残りのメンバー。
まぁ、よほど子供でない限り後者の反応が一般的だと思いますが……。
「急がなきゃ!急がなきゃ!
早くしないと怒られちゃう!」
……さっきから、何をそんなに慌てているのだろうか?
同じところをグルグル回りながら同じ言葉をただひたすら繰り返して言うだけの兎。
素朴な疑問を抱えながらその光景を呆然と見ていると……
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