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「あいつら…大丈夫なのか?」
待機中のグレイブがリリス隊の面々を心配する。
「は、初めての実戦…緊張します」
「オッサン…」
カイトとディアンが各々独り言を呟く。グレイブはそれを聞きながら、他人の心配ばかりしている暇はないと思った。
「やれやれ…こっちはこっちで大変かもしれんな。…中尉!」
「ム…どうした、准尉」
「俺のことはグレイブでいいですよ。あと、カイトのこともカイトって呼びましょう」
「ム…わかった」
「チーム戦ってことは、役割分担したほうがいいんじゃないですかね?」
グレイブが提案する。
「そうだな…。何か案はあるのか?」
「機体の特性とカイトのことを考えたら、カイトは援護を担当させた方がいいんじゃないですかね?」
「准尉!自分なら大丈夫っす!訓練は人一倍やってます!」
カイトが言う。
「いや、初の実戦ってのは1番戦死する確率が高いんだ。今回は空気に慣れるぐらいでいい」
「ム…俺もそう思うぞ」
グレイブとディアンが言う。カイトは素直にそれに従った。
「じゃあ、俺がフォワードをやりますんで隊長はバックスをお願いできますか?」
「了解した。バックアップは任せてくれ」
「頼りにしてますよ」
ディアン隊は、グレイブを中心に早くも団結していった。
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