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一方、リリス隊はまだ二人がいがみあっていた。
「ったく、やっとガンダムが動かせるってのに嫌な感じだぜ」
リュングはレオンを見ながら言った。
「貴様はガンダムに乗るために軍人になったのか?…だとしたら、さっさとパイロットなんてやめた方がいい」
すかさずレオンも反論する。
「ちっ…、マジで調子狂うぜ。一回勝負してどっちが上か決めた方がいいかもな」
「ふん…貴様が味方でなけれは一撃で決めてやるところだ」
「もう作戦は始まっているのよ。そろそろ気を引き締めなさい!」
リリスが二人を一喝した。リュングは舌打ちを、レオンは無言のまま持ち場につく。
「ホーキンス少佐。間もなく戦闘区域を補給部隊が横断します。各隊に警戒態勢をとらせてください」
アルビオンのオペレーター、シャイア・フロンズ曹長が言った。
「了解。ゴア艦長、アルビオンは警戒ラインギリギリで待機していてください」
「了解しました、少佐」
リリスがアルビオンの艦長、ゴア・アーバンス大尉に指示を出した。アルビオンが後退していく。
「ディアン隊、聞こえたわね?これからおそらく戦闘に入るわ。データの採取が最優先、危なくなったら撤退しなさい」
「しかし隊長…我々が撤退したら補給部隊が危ないのでは?」
ディアンが尋ねる。
「大丈夫。いざとなったら、アウドムラ組も作戦に参加してるから彼らに守ってもらうわ」
「了解です…」
ディアンが通信をきった。
「さてと…二人とも、準備はいいかしら?」
「あぁ、むしゃくしゃしてるんだ、奴らで憂さ晴らししてやるよ」
リリスの問いに、リュングが答えた。
「ふん…せいぜい邪魔だけはするなよ」
「へっ、そっちこそな!」
レオンの挑発に挑発で返したリュングは、PS装甲を起動する。
「バックアップは私がやる。あなたたち二人はフォワードをやりなさい」
補給艦『ミデア』の編隊が作戦区域に入ると同時に、3機が飛び出す。ディアン隊も戦闘態勢に入った。Gフォースの初陣が幕を開けるのだった。
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